どうもフユトです。
あなたは家賃交渉をしたことはありますか?
交渉が可能とは聞いたことあるけど、実際にしたことある人は少数ではないでしょうか。
毎月数万円以上の出費を伴う家賃。
1ヵ月に2,000円安くなるだけで年間24,000円の節約ができます。
少しでも安くして貯蓄や投資など他のことに回したいですよね。
そこで今回の記事では
・家賃はどうやって決まっている?
・管理費・共益費ってなに?
・交渉を成功させるコツ
・交渉が成功しやすい時期
・交渉相手は誰?
・交渉手段は手紙?対面?
・僕の家賃交渉経験談
・入居前に家賃を下げたい人
・入居中の物件の家賃を下げたい人
・家賃交渉に必要な知識を得たい人
家賃交渉前に知っておくべきこと
備えあれば患いなし。
家賃交渉は可能?
そもそも家賃交渉なんて本当にできるのか?
という疑問があると思いますが、答えはYESです。
家賃は法律等で定められているものではなく
大家さんが、その物件から得たい収入や立地条件、近隣の相場等から決めているものなので、自分の予算内に収まらなければ交渉することは可能です。
しかし、交渉したからといって必ず減額してもらえるわけではない。という事を頭に入れておきましょう。
実際に僕も交渉に成功して減額してもらったケースと失敗して突っぱねられたケースがあります。
家賃の決め方
大家さんが賃貸の家賃を決める方法は主に2つあります。
積算法
これは大家さんが元本(不動産投資額)に対して、どれくらいの利益を得たいかで決まります。
この積算法で求められる家賃を積算賃料といい、算出方法は
必要諸経費等=
1 減価償却費
2 維持管理費(維持費、管理費、修繕費等)
3 公租公課(固定資産税、都市計画税等)
4 損害保険料(火災、機械、ボイラー等の各種保険)
5 貸倒れ準備費
6 空室等による損失相当額
賃貸事例比較法
近隣不動産・類似不動産の賃料の相場から割り出す家賃です。
この賃貸事例比較法で求められる家賃を比準賃料といい、算出方法は
近隣にある類似の物件の賃貸借契約が成立した事例を収集し、
必要に応じて
事情補正(親戚から借りているため安いなど)
時点修正(時間の経過による不動産の価値の増減)
地域的要因(比較物件の所在地・交通状況等)
個別的要因(土地の面積・形状等)
を加味し、求められる賃料。
管理費・共益費について
次に家賃と一緒に請求されることが多い、管理費・共益費について解説します。
管理費・共益費に大きな差は無い
管理費・共益費ともにアパートやマンションの共用部分の管理や修繕に使われます。
共用部分には、
- 階段
- 廊下
- エントランス
- エレベーター
- インターネット利用料
などがあり、清掃や修繕、電気代等に充てられます。
請求される場合にも【管理費・共益費】とまとめて記載されることがほとんどです。
管理費・共益費の相場
一般的に管理費・共益費の相場は家賃の5~10%程度とされています。
家賃が5万円でしたら
2500円~5000円が相場という事ですね
管理費・共益費が高い物件の特徴は新築・築浅、インターネット完備・防犯設備などの共用部が充実していることが挙げられます。
相場より安すぎる場合や高すぎる場合は、管理会社や不動産屋に問い合わせて何に使っているのかを聞いてみるのも良いかもしれません。
家賃に管理費・共益費が含まれている物件
物件の中には家賃に管理費・共益費が含まれているものもあります。
しかし、多くの場合は管理費・共益費は分けて記載されるのが一般的です。
それはなぜか?
例えば下記のようなA.Bの物件があったとします。
A:家賃4.5万円(管理費・共益費5000円)
B:家賃5万円(管理費・共益費込み)
どちらも月々に支払う金額は5万円ですが、Aの方が割安な印象を与えることが出来ます。
では、
管理費・共益費を分けている理由は不動産屋の策略だけで家賃に含まれていようと、なかろうと借りる側にはメリットもデメリットも無いかと言えばそれも違います。
管理費・共益費が家賃に含まれているメリット
例えば、
家賃4.5万円(管理費・共益費5000円)の物件に住んでいるとして、勤めている会社が家賃を負担してくれる場合、
家賃4.5万円は会社が払ってくれますが、管理費・共益費5000円は自腹になることがあります。
しかし、家賃5万円(管理費・共益費込み)の物件であれば、家賃に管理費・共益費が含まれているので自分で払う必要はありません。
管理費・共益費が家賃に含まれているデメリット
上記のメリットがあるケースは稀で、多くの人の場合、家賃に管理費・共益費が含まれていることはデメリットとなります。
理由は、初期費用が高くなるからです。
初期費用に含まれる[敷金・礼金][仲介手数料]は一般的に家賃〇ヶ月分で請求されます。
そのため、家賃に管理費・共益費が含まれている場合はその分、[敷金・礼金][仲介手数料]も高く請求されてしまいます。
仲介手数料を安く抑えたい方必見です。
番外編:自治会費
家賃と一緒に請求されるものとして管理費・共益費の他に自治会費・町内会費がある。
自治会費・町内会費は、地域活動をより良くするために使われており、自治会・町内会への入会している人は原則として払うものとなっている。
じゃあ、入会しなければ払わなくても?
と考えると思う方がいるかと思いますが、そう上手くは行きません。
大家さんは賃貸借契約時に「自治会・町内会への入会必須」とすることが出来るからです。
入会を拒否すれば、その物件に住むことができなくなります。
しかし、「賃貸借契約期間中ずっと自治会に加入し続けなければならない」という契約内容でなければ入居後に退会することも可能です。
ですが、大家さんや自治会の方との関係性が悪くなることが考えられます。
交渉を成功させるコツ
やみくもに交渉しても上手くいきません。
コツを知り、成功率を上げましょう。
値引き額の相場を知る
相場は家賃の5%以内です。
『1万円下げてほしい』や『下げられるだけ下げてほしい』といった交渉は失敗します。
大家さんも元本に対しどれだけ収益を上げられるか。近隣相場はいくらか。ということを考えて家賃を設定しています。
ですので、値引きを出来たとしても1000円~3000円。
家賃の5%以内に収まる額がほとんどです。
入居前の交渉
①近隣の類似物件の相場を調べる
先ほど述べた家賃の決め方「賃貸事例比較法」では近隣の類似物件と比較し、大きな差が出ないようにしています。
ですので、
自分の住みたい物件があれば、近隣でその物件と立地条件や間取り等が近い物件の家賃相場を調べておきましょう。
もし、相場よりも家賃が高ければ交渉する際の材料になり得ます。
②値下げしてくれれば必ず入居することを伝える
自分の予算感を正直に話して、家賃を下げてくれれば必ず入居することを伝えましょう。
大家さんや不動産屋にとって家賃を下げることは自分たちの利益が減ることに直結しているので本当は下げたくありません。
しかし、ずっと空き部屋の状態が続き、収入が得られないことも痛手なのは間違いないです。
ですので、
家賃交渉に応じてくれれば“必ず入居する“といった意思を伝えることが大切になります。
③家賃以外を値引きしてもらう
家賃の値引き交渉が失敗しても、
[敷金・礼金]や物件の古い設備を新しいものに替えてもらう等の交渉ができる場合があります。
大家さんとしても、
入居を希望してくれた人を逃して空室状態を続けるよりは、一時的な出費を受け入れ、継続した家賃収入を得た方が得と考えるケースもあります。
僕の友達は、家賃交渉をしたわけではないですが、
インターホンがカメラ付きでないのがネックで契約を渋っていたら不動産会社の方が大家さんと交渉してくれ、カメラ付きインターホンに替えてもらえました。
女性の場合ですと、やはり防犯的な意味でカメラ付きインターホンを希望する人が多いみたいです。
そして、これらの交渉は契約直前に行いましょう。
複数の物件を内見し、1つの物件に絞り、これから契約をする。というタイミングで行うのがベストです。
内見もせず、紹介された物件すべてで家賃交渉をしていたら相手にされません。
入居後の交渉
①マナーを守って生活する
当たり前ですが、
大家さんや管理会社に迷惑を掛けて悪い印象を与えていた場合、交渉の成功率は下がります。
それどころか、あまりに迷惑を掛けるような住人の場合は退去を命じられることも。
騒音などのご近所トラブルを起こさない事や、共用部の使い方のルールを守ること。
大家さんと廊下やエントランス等ですれ違う際には挨拶をするなどのコミュニケーションをとることも大事です。
良い印象を与えていればこちらの話も真剣に聞いてくれます。
②同一物件の他の部屋の家賃を調べる
同一物件の他の部屋の家賃をネット等で調べてみると、自分が支払っている家賃より低い場合があります。
これは時間経過により、その物件の価値が下落したことや周辺環境が変わったこと、いち早く空室を埋めたいなどの大家さんの思惑があります。
このパターンが1番交渉が成功しやすいといえます。
根拠として充分ですからね。
③契約更新のタイミングで交渉する
賃貸物件の場合、一定期間毎に契約を更新する必要があり、多くの場合は2年契約で2年に1度契約を更新することになります。
この契約更新の際に、
更新料:相場家賃1ヶ月分
更新手数料:相場1万円
といった費用がかかるため、
このタイミングで、契約を更新せずもっと条件の良い物件へ引っ越す方も多いです。
引っ越しをされてしまうと大家さんは空き部屋の期間、家賃収入を得られず、また入居者募集の広告等の費用も掛かるため“良い“入居者さんには引っ越しをせず長く住んでもらいたいという思惑があります。
そのため、契約更新のタイミングは家賃交渉をするのに適しています。
『家賃を〇〇〇〇円下げてくれれば更新する。』という意思を伝え交渉に臨むといいでしょう。
④引っ越しを検討していることを伝える
契約更新のタイミングであれば、『家賃が下がらないのであれば契約は更新しない。』
それ以外のタイミングでも『家賃が下がらないのであれば引っ越しをする。』
と伝え、自分の意思が強いことを示さなければなりません。
下げなくても引っ越さないだろ。
と思われてしまったら、どんなに相場の家賃と乖離していても家賃交渉は成功しません。
交渉する際は、全く引っ越す気が無くとも相手にそれを悟られてはいけません。
毅然とした態度で臨み、失敗したら本当に引っ越すくらいの覚悟を持ちましょう。
上記に加え、【入居前の交渉】で記述した
・近隣の相場を調べる。
・値下げしてくれたら住み続けることを伝える。
も必ず行ってください。
家賃交渉が成功しやい時期
先ほど、
入居前の交渉は契約直前
入居後の交渉は契約更新時
のタイミングと伝えましたが、交渉する”時期“もとても重要になります。
閑散期を狙え!
家賃交渉には成功しやすい時期と失敗しやすい時期があります。
〇成功しやすい時期が閑散期(6~8月)
✖失敗しやすい時期が繁忙期(1~3月、9~10月)
です。
〇閑散期(6~8月):就職・進学シーズンを終え、物件の需要が1番落ち着く。
✖繁忙期(1~3月):就職・進学シーズン。1年で最も物件の需要が高まる。
✖繁忙期(9~10月):転勤シーズン。第2繁忙期。
1年に2度ある繁忙期の間の閑散期(6~8月)は、
繁忙期に埋まらなかった部屋が余っていたり、この時期に引っ越しをされると次の繁忙期まで空き部屋になるリスクがあるため、大家さんが家賃交渉に応じてくれる可能性が1番高い時期となります。
逆に、繁忙期(1~3月、9~10月)は、
物件の需要が高まるため、値下げ交渉に応じなくとも住んでくれる人が現れたり、引っ越しをされてもすぐに埋まる可能性があるため、交渉は難しいと言えます。
また、閑散期と繁忙期以外の時期に関しても、
✖4~5月:ギリギリに物件を探す人がいるため忙しい。
△11~12月:1番の繁忙期前の準備で忙しい。
といった事情から、交渉には適してないと言えます。
家賃交渉を行う相手
これまでのことを踏まえ、家賃交渉のコツ・時期を理解したところで、次は誰と交渉するかです。
入居前:不動産屋
入居前の交渉相手は不動産屋です。
あなたが賃貸借契約を結ぶ際に大家さんとの間に入り仲介してくれるのが不動産屋なので、
まずは不動産屋に『家賃〇〇〇〇円下げてほしい。下げてくれれば入居する』という旨を伝えます。
すると、不動産屋はその旨を大家さんに伝え、交渉をしてくれます。
交渉が上手くいけば家賃を下げてもらえるでしょう。
この時、大切になるのが不動産屋を味方につけることです。
交渉前に不動産屋に横柄な態度を取らず、お願いする立場であることを忘れず、
下げてほしい具体的な金額・金額の根拠・下げてくれれば入居する
といった、交渉をスムーズにする情報を伝えましょう。
入居後:大家さんor管理会社
これは契約した物件を誰が管理しているかで交渉相手が変わります。
物件の管理を自分で行っている場合は、交渉相手は大家さんとなります。
また、
物件の管理を管理会社に委託している場合は、交渉相手は管理会社となります。
入居後の交渉は手紙?対面?
入居前の交渉は【契約の直前】なので必然的に対面となります。
下記では、入居後のパターンを解説。
手紙
手紙は、対面で交渉するのが苦手な人に適した手段と言えます。
しかし、相手によっては誠意がない。という判断になりかねません。
手紙には、
・相場より家賃が高いこと
・いくら値下げしてほしいか
・値下げをしてくれたら住み続けること
・値下げをしてもらえなかった場合、引っ越しを検討していること
などの情報を記しましょう。
ちなみに僕も、入居後の交渉をする際、整形のダウンタイム中で人前に出られなかったため手紙で交渉を行いました。
どういった形式で手紙を書けばいいか分からない方はネットにテンプレートがいくらでも上がっているので調べてみて下さい。
僕は、こちらのサイトを参考にしました。
対面
ベストなのは対面で交渉することです。必要な情報を揃えて臨みましょう。
直接足を運ぶことで本気度が伝わりますし、確実に話を聞いてもらえます。
また、電話という手段もあります。
家賃交渉をした結果
これから僕が経験した成功談・失敗談・特別編の3つのケースを紹介します。
case1:成功談
家賃:66,000円➡63,000円
値引き額:3,000円
交渉材料:同一物件の他の部屋の家賃の方が安い
交渉:対面(管理会社)
これは僕の元・実家の話で、僕は学生だったので交渉したのは母親です。
以下が母親とのやり取りです。(笑)
やはり家賃交渉の材料として、同一物件の他の部屋の家賃の方が安い。というのは強いですね。
交渉前の家賃に関しては、
物件名で検索したら過去10年分くらいの家賃の推移が閲覧できたので、そこを参照しています。
case2:失敗談
家賃:55,000円➡交渉失敗
希望値引き額:3,000円
交渉材料:築年数・コロナ・ウクライナ侵攻・円安 etc…
交渉:手紙(大家さん・管理会社)
これは僕が現在住んでいる物件で、交渉したのは僕です。
僕の住んでいる物件は、
正直、近隣の類似物件や立地・設備等の面からみても現状の家賃は妥当なものです。
なので、
・築年数がかなり古いにも関わらず家賃が何年も見直されていない事。
・円安やウクライナ侵攻、コロナ禍による仕事の激減や物価上昇の影響で家計が苦しい事。
を交渉材料として、ダメ元で大家さんと管理会社に手紙を送りました。
1枚目が家賃減額の書面
2枚目が関係書類
これは前年同月比での給与明細です。
3ヶ月分くらい添付しました。
そしてこれが、家賃交渉に対する管理会社からのメールです。
要約すると、
- 家計の事情は理解したよ
- でも、家賃は下げんよ
- 設備も良いし
- 同一物件内でお前の家賃が一番安いよ
- 近隣相場と比べても適正だよ
という内容です。
ダメ元でしたが、やはり失敗しました。
近隣相場と比べて適正なのは知っていましたが、まさか、同一物件内で1番家賃が安いとは知りませんでした。
確かに、僕以外の住人はかなり前に入居した雰囲気なのであり得る話です。
今回の敗因は、値引きをしてもらう正当な理由がなかったことですね。
手取りベースで月に30,000円も給与が減っていたら、感情に訴えられるかな?とか甘い考えでした。
case3:特別編
フリーレント:1ヶ月
損益:+35,000円(家賃1ヶ月分)
交渉材料:コネクション
※これは99.9%の人が参考にはなりません。すみません。
1番条件に合った物件の契約を申し込んだあと、その物件のオーナーが彼女の叔母さんということが発覚しました。
元の家賃が安いため、仮に家賃交渉が出来たとしても1,000円程度。
彼女が3年間この物件に住むことは始めから無く、フリーレント1ヶ月の方が得という訳です!!!
まとめ
今回の記事はいかがでしたでしょうか。
毎月かかる固定費の中でも家賃の占める割合はかなり大きくできるだけ減らしたいですよね。
今回の記事では、
・家賃の決め方(積算法・賃貸事例比較法)
・管理費、共益費について
・交渉成功のコツ
・交渉成功しやすい時期(閑散期)
・交渉相手
・交渉手段
・交渉材料の重要性
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